Why “JAPOW”
世界にその名を轟かす地球上でもっともグレイトなパウダースノー‟JAPOW“
なぜ北海道はJAPOWなのか
JAPOWとは?
JAPOWとは「Japan Powder」のこと。つまり、あまりにも素晴らしくて、日本を象徴するに値するパウダーということです。北海道の新雪は「世界最高級」のクオリティとも賞賛されています。「一生一度はJAPOWを滑らなくちゃ!」と言われるくらい、世界中のスキーヤーやスノーボーダーから憧れられているのです。
また、特に雪の豊富な2月は「Japanuary」とも呼ばれ、「JAPOW」を味わう最適なシーズンとして、コアな滑り手の標語となっています。
WHY is there JAPOW?
どうして北海道にはそんなにすごいパウダースノーが降るのでしょう? 北海道パウダーの秘密はこうです。北海道の左側が面する日本海には暖流が流れているから、冬でも温かい。よって海の上の空気はお風呂の中のように水蒸気がいっぱいなのです。そこにシベリアから冷たい風が吹いてくると海上に雨雲が作られる。この雨雲が風に流されて北海道の陸に入り、高い山肌にぶつかると雪を降らせるというわけです。
エリアによって雪の降り方は特徴的
この雪雲が、日本海に面する札幌の真上に入ってきたときに札幌エリアに雪がもたらされます。ニセコ連峰を擁するニセコエリアにも大量の雪が降り積もります。例えばニセコのシーズン中の降雪量は約16mにもおよびます。’21₋22季の最大積雪量は12月の450㎝、シーズン中は実に100日以上も雪の降る日がありました。つまり、毎日のようにフレッシュなパウダーが滑れる!ということです。
また、北海道では中央部にある日高山脈などの高い山々にぶつかり、西側の旭川方面にも降雪量が多くなります。旭岳・黒岳・カムイ・富良野・トマムなど、いわゆるパウダーベルトと呼ばれるエリアは、内陸ならではの超ドライなパウダーが自慢です。
一方、日高山脈より東側には乾いた空気が抜けていくので、セントラル北海道エリアの帯広や十勝は降雪が少なく、晴れの日が多くなるというわけです。例えば十勝サホロリゾートの晴天率はハイシーズの2月でも50%と、札幌やニセコリアと比べると格段に晴れています。
エリアの特長がよくわかる!
スキーリゾートのシーズン中の積雪量
北海道の気候と地理的な条件が絡み合い、各地に降雪量や天候の傾向に違いをもたらします。北海道の代表的なスキー場の降雪量を見てみましょう。
Resort | December | January | February | March | April |
SAPPRO TEINE | 140cm | 230cm | 300cm | 270cm | 190cm |
Sapporo BANKEI | 80cm | 100cm | 120cm | 100cm | 60cm |
Sapporo Kokusai | 115cm | 212cm | 289cm | 316cm | 221cm |
Niseko Mt.Resort Grand HIRAFU | 450cm | 400cm | 310cm | 110cm | 30cm |
Rusutsu Resort | 200cm | 250cm | 285cm | 170cm | 80cm |
Furano Ski Resort | 130cm | 165cm | 230cm | 230cm | 150cm |
KAMUI SKI LINKS | 51cm | 67cm | 87cm | 81cm | 11cm |
Hoshino Resorts TOMAMU | 170cm | 170cm | 150cm | 130cm | 70cm |
SAHORO RESORT | 56cm | 73cm | 94cm | 87cm | 91cm |
このデータから見ると
・札幌エリアはシーズンインから安定的に降雪がある
・ニセコのトップシーズンは圧倒的に豪雪で春先から天候が安定してくる
・サホロやカムイなどの内陸部は、降雪が少ない分、天候が安定していて晴天率が高い
…といったことが明らかです。データ分析からどこへ、いつ旅をするのがいいか検討するのもおもしろいのではないでしょうか。
海外組みを虜にするのはJAPOWだけじゃない
北海道ならではのツリーライディング
北海道を訪れる海外スキーヤー・スノーボーダーを大興奮させているのは、実はJAPOWだけではありません。それは美しい森でのツリーラン。
日本は地理上、森林(樹木)が成長する条件として非常に恵まれた環境にあります。北海道の標高1,500mを超えるような山岳地帯では、厳しい環境にも耐えられるマツなど、針葉樹が天然林として多く生育しています。一方で、標高の下がったところ、標高のさほど高くない山にはブナやダケカンバなどの広葉落葉樹が生育しています。
海外ではヨーロッパやニュージーランドなど、標高の高い森林限界線を越えたアルパインエリアで、樹木のないのっぺりとした大きなオープンバーンを持つリゾートが多い。USAのユタ州やカナダのWhistler&Blackcombなどは針葉樹の森はありますが、針葉樹は木の生え方が密になるため、その中を滑ることはなかなか難しいのです。
広葉樹は横に広く枝分かれして伸びていきます。葉をたくさん蓄えることで地面には光が当たりにくくなり、樹が密集するほどに生えてこない。すると、樹木の間に適度なスペースが生まれるわけです。こうなれば、もう私たちは滑らずにはいられないのです!
幻想的で神秘的な森で遊ぶ、なんというゴージャス
北海道にはニセコやルスツ、キロロなどに象徴される、広葉樹の広がる森がたくさんあります。幻想的で神秘的な美しい森、まるでおとぎの国のような森を思いのままに滑り抜けることができるのです。なんとゴージャスなことか!
広葉樹は真っすぐ上に伸びていく針葉樹と違い、木自体が水分を含んでいて曲がって延びる傾向があったり、樹齢を重ねた樹も多くて、幹の太い樹も多い。そのような特質が森の中で刺激的な遊びのアイテムを創ってくれます。マッシュ、ログ、起伏、パウダーでのツリーライディングほど刺激的なものはありません。もちろん、当て込んだり、スライドしたり、ジャンプしたり、Yeaaah!と狂喜乱舞で遊ぶしかありません!