北海道スキー&スノーボーディング その魅力の理由(わけ) 10
- AREA 札幌エリア ニセコ・ルスツ 中央エリア
- CATEGORY スキー&スノーボード
1. JAPOWのルーツ・北海道に降る雪のクオリティは世界一!
「IS THIS REAL?(これは現実)?」「NO KIDDING!(冗談だろ?)」「THIS IS CRAZY(バカてる!)」「IT’S SOOOOO DEEEEP!」「もう国には帰らないよ」北海道のパウダーを滑った海外のスキーヤー・スノーボーダーからこぼれる言葉の数々。「こんなに軽くてサラッサラのパウダーを滑ったことなんてないよ」「全身を覆うほどのオーバーヘッドパウダーでも息ができるってすごい」「ありえないテキスチャ(質)。板が勝手にどんどん走っていく」と続きます。
北海道のパウダーは「JAPOW」と称され、「世界で一番かも」と、世界中のパウダーフリークの憧れを集めています。パウダーの代名詞になるほどの北海道の強烈なパウダースノーとは? それは水分量の少ない乾いたキメの細かい粉雪で、手でぎゅっと握っても、なかなか固まらないようなサラサラした雪です。
それと対照的なのが「ボタ雪・ベタ雪」といわれる湿雪。北海道は日本の最北端に位置し、こと標高の高い山岳地帯では非常に低温になるため、水蒸気からできる雪の結晶が大きくなり過ぎず、溶けない状態で地上に降ってくるので、乾いた粉雪となるのです。
つまり、北海道の地理的条件と特有の気候が北海道に世界無二の質感を持つパウダ―スノーをもたらすのです。
2. 降雪量はアンビリーバブル! リセット率が高い!
海外の滑り手が「JAPOW!!」と雄たけびを上げながら滑るとき、雪の質感だけでなく、その信じられないディープさ、雪の量をも含めています。そう、北海道に降る雪の量は、地域によって差はありますが、総じてアンビリーバブルな量。ちなみにニセコグラン・ヒラフでの’20₋22シーズンの降雪量はこのような数字となっています。これ現実? はい、そうです。
▼ニセコグラン・ヒラフ
12月 450cm / 1月400cm / 2月 310cm/ 3月 110cm/ 4月 30cm
シーズンインから400㎝を越える降雪があり、2月までのハイシーズン中まで300㎝という豪雪ぶり。シーズン中の降雪量は合計すると約16mにもおよびます。
ニセコエリアをはじめ道内の標高の高いリゾートでは、パウダーのリセット率が極めて高いと有名です。コンスタントに雪が降り続け、1本滑る度に斜面はノートラックにリセットされている!なんてことも普通なのが北海道です。もちろん、一晩で車はすっぽり埋まり、1mを越える積雪も珍しいことではありません。シーズン中は実に100日以上も雪の降る日がある。つまり、毎日のようにフレッシュなパウダーが滑れる!ということです。
▼他の北海道の代表的なスキー場の積雪量もcheck!(過去3年間の平均積雪量)
Resort | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 |
SAPPRO TEINE | 140cm | 230cm | 300cm | 270cm | 190cm |
キロロ | 439cm | 445cm | 388cm | 184cm | 53cm |
ニセコHANAZONO | 109cm | 214cm | 274cm | 282cm | 284cm |
ニセコビレッジ | 137cm | 157cm | 226cm | 234cm | |
富良野 | 130cm | 165cm | 230cm | 230cm | 150cm |
星野リゾート トマム | 170㎝ | 170 cm | 150 cm | 130 cm | 70cm |
3. シーズンが早くて長い&いいコンディションが保たれる
日本の最北端だけあって、その冬の初冠雪を記録するのは、例年北海道の屋根ともいわれる北大雪山系です。’21₋22シーズンは11月20日過ぎには初冠雪がありました。そのタイミングでリゾートの中で天然雪で、どこよりも早くオープンするのが札幌エリアの「札幌国際スキー場」。11月からなんと5月まで滑れるという驚異の7カ月ロングラン! この雪付きの早さはカナダのウィスラーやヨーロッパリゾートと比べてもかなり早いです。
そして北海道は総じて低温地帯が多いので雪のコンディションがいい状態で保たれやすい。リゾートが山の北側に位置していたり、斜面の多くが北向きだったりすると、極上パウダーが1日中維持されたりします。
アリーシーズンやスプリングシーズンにはお得もいっぱい。リフト・ゴンドラパスの割引やランチのサービス、近隣の温泉施設の利用券がついていたり、各リゾートも工夫をこらしているので、要チェックです。12月はまだ空いていることもあり、それでいて寒冷前線が張り出してくれば、パウダーデーがくる狙い目かもしれませんよ!
4. スケールがとにかくデカい!
日本国内でNo.2の広大な島である北海道。北の大地といわれるだけあって、とにかく広い!土地に比例して景色もデカい!どこまでも続きそうな湿原や高原、じゃがいもやとうもろこし畑、絨毯のようなカラフルな丘、水平線が丸く見える海、本州とはまるでスケールが違います。
山も北海道はビッグです。道央部に位置する大雪山国立公園は、北海道一の標高2,291mの旭岳や十勝岳(標高2,077m)や石狩岳(1,967m) などを擁した北海道の屋根といわれる山岳エリア、またニセコエリアにはシンボルとなる羊蹄山(1,898m)やニセコアンヌプリ(1,308m)など、数多くの高い山があります。
それらの山々には滑走できるバックカントリーフィールドも無数にあり、また、広大な山麓に広がるリゾートも、ビッグスケールのリゾートが多い。ニセコ、ルスツのメガサイズの他、キロロ、トマム、サホロなども単体リゾートとしてリゾートが経営する大型ホテルを持つなど、大きな規模感を誇ります。スケールが大きくなれば自ずとたくさんのコースレイアウトがされるもの。パウダーライドのための非圧雪コース、手ごわい急斜面、ロングコース、グルーミングバーン、自然地形の豊かな、バンプス…など等、スケールが違うから内容も充実するのです。
5. 美しい広葉樹の森でツリーランが楽しめる
北海道の滑りの魅力はJAPOWだけではありません。それは美しい森でのツリーライディングです。日本は地理上、森林(樹木)が成長する条件として非常に恵まれた環境にあります。海外ではヨーロッパやニュージーランドなど、標高の高い森林限界線を越えたアルパインエリアで、樹木のないのっぺりとした大きなオープンバーンを持つリゾートが多い。だから海外、北海道のリゾートにはダケカンバやブナなど、広葉樹の広がる森がたくさんあります。
幻想的で神秘的な美しい森を自由に滑ることができるツリーライディング、なんとゴージャスなことか! 横に広く曲がって伸びていく広葉樹は、樹齢を重ねた樹も多くて、幹の太い樹も多い。そのような広葉樹の特質が森の中で刺激的な遊びのアイテムを創ってくれます。マッシュ、ログ、起伏…思いっきり遊べる! パウダーでのツリーライディングほど刺激的なものはありません。
6. 夢のようなナイトパウダーライディングが楽しめる
ヨーロッパや北米ではなかなか体験できないナイタースキーが日本では手軽に楽しめます。これだけでもラッキーですが、北海道はさらにラッキー。札幌藻岩山スキー場から眺める札幌の夜景は世界有数の美しさで、感動保証付きです。
そして、ニセコを筆頭に各リゾートのナイターではアンビリーバブルなナイトパウダーが味わえます。日没すると気温がさらに下がることで、サラサラのパウダーも日中より締まります。すると日中よりも踏みやすくなり、板がとても走るようになるのです。また、夜は特にパウダー製造が活発化するため、1本滑るたびにリセットされる斜面でこれでもかというほどパウダーが滑れます。日中のようなパウダー争奪戦もそうはありません。これをラッキーといわずしてなんと言おう?
7. ケタ違いの広大なバックカントリーが楽しめる・ガイドツアーも豊富
北海道といえばアプローチしやすいバックカントリーが多いことで名高い。ノートラックなオープンバーンでファーストトラックを刻みたい、もっとディープなパウダーを滑りたい、北海道のワイルドな大自然を満喫したい、そんな願いを持っているなら、目指すべきは北海道のバックカントリーです。
北海道の山域で考えると、「札幌・余市エリア」「ニセコエリア」「大雪・十勝エリア」と大別されますが、どこもスキー・スノーボード滑走に適した山や斜面が無尽蔵にあります。そのスケールや本州の山とはケタ違い。ニセコやテイネ、キロロ、旭岳のようにスキー場から手軽にアプローチできるバックカントリーも多いです。
そして、北海道の山を知り尽くしたバックカントリーガイドクラブもたくさんあります。ガイドツアーに参加すれば安全面はまず安心。参加者のレベルや志向、天候や雪のコンディションに合わせて、その日のベストスポットに案内してくれるからハズレがなく、とにかく便利で心強い。
ワンデイの設定でハイク時間は1~5時間前後などさまざまですが、バックカントリー入門者なら標高差400mくらいから上級者になると1500mといったヘビーなツアーもあります。ツアーで一緒になる日本人たちとの交流も楽しいでしょう。英語対応をしているガイドクラブも複数あるので、問い合わせてみるといいです。
8.CATスキーもハードルが低く満足度が高い
北海道では広大な土地を活用したキャットスキーも盛んで、特に海外からのコアなスキーヤー・スノーボーダーに大人気。キャットツアーを提供しているオペレーション会社もニセコエリアを中心に多数あり、ワンデイから2~4泊などのパッケージもあります。キャットツアーの醍醐味は、なんといってもハイクなし、寒い思いをしないでキャットのキャビンからゆったりと美しい雪景色を眺めながらノートラックフィールドにスピーディーに到達できること。そこから少人数で山をまるごと貸切!のように辺り一帯を自由自在に滑りまくれる、夢のような環境です。
ツアーによって内容はさまざまですが、1日6~7本、滑走標高差約3000mなんていうゴージャスなツアーも少なくない。CATスキーは、それなりにコストはかかりますが、それに十分見合った、思い出に残る素晴らしい体験ができます。星野リゾート トマムではリゾートがキャットサービスを提供していて、とても手軽に体験できる方法もあります。
9.北海道はヘリスキーだってできる!
日本は北米と違ってヘリスキーができるところはごくわずかですが、北海道にはヘリスキーが楽しめる山があります。それは羊蹄山の南東およそ10kmにある標高1,107mの尻別岳。ルスツリゾートからも近くです。尻別岳は山頂からは羊蹄山の絶景と、遠くには洞爺湖も望めるすばらしい景観を持つ独立峰です。
ニセコかルスツからツアーに参加し、1日をかけて6本のランを楽しみます。1本の平均標高差は650m、一日になんと標高差3000m以上を滑ることができます。ガイド1名とゲスト4人だけで尻別岳のベストフェイスを貸切です! 誰の手にも触れていない夢のようなパウダーはもちろん、それ以上かもしれないのが、その景観。360度の北海道の雄大な自然の大パノラマ。なんというゴージャスなことか!
この尻別岳のヘリスキーはインバウンドに超人気、海外の有名スキー・スノーボードムービークルーも大絶賛です。一生の思い出に残る素晴らしい「ザ・デイ」が過ごせます。
10.札幌・旭川・ニセコを起点に周辺のリゾートやバックカントリーが滑り巡れる
ph cap : 滞在ベースのひとつ旭川から周辺リゾートへ周遊を楽しむ(旭川OMO7)
北海道にあるスノーリゾートのロケーションから、北海道での滞在場所のベースは、「札幌」「旭川」「ニセコ」の大きく3つに分かれます。それらを起点に周辺のアクセスできるリゾートやバックカントリーを周遊できるのが北海道スキー&スノーボードの最高に魅力的なオプションです。
一カ所にとどまらず、いろいろなリゾートで滑れば楽しさも倍。そのエリアにある山々のバックカントリーへも足を伸ばせたら、もっとワクワクが広がります。その時の天気や雪のコンディション、混雑具合なども考慮して、柔軟に行先をチョイスしてアグレッシブに行動することが、北海道の旅をもっとも実りあるものにしてくれるかもしれません。
ベースからのアクセス手段はいろいろ。リゾートによるシャトルバスは一番楽ですが、その他、路線バスやJRの利用、グループならばタクシーだとリーズナブル、旅の期間がそれなりにあり、スノーリゾートだけでなく観光スポットや周辺の温泉など、縦横無尽に動きまわりたいのなら、レンタカーを借りるのもグッドチョイスでしょう。
❖札幌ベースで周遊できるリゾート
・SAPPORO TEINE
・さっぽろばんけいスキー場
・札幌国際スキー場
・キロロスノーリゾート
・ルスツリゾート
・札幌藻岩山スキー場
・朝里川温泉スキー場
・小樽天狗山スキー場
・ニセコユナイテッド
❖ 札幌ベースで体験できる代表的なバックカントリーフィールド
・余市岳
・朝里岳
・白井岳
❖ ニセコベースで周遊できるリゾート
・ルスツリゾート
・キロロスノーワールド
・札幌国際スキー場
・SAPPORO TEINE
・さっぽろばんけいスキー場
❖ ニセコベースで体験できる代表的なバックカントリーフィールド
・ニセコアンヌプリ
・イワオヌプリ
・ニトヌプリ
・ワイスホルン
・チセヌプリ
・尻別岳
・岩内岳
・羊蹄山
❖ 旭川ベースで周遊できるリゾート
・カムイスキーリンクス
・星野リゾート トマム
・十勝サホロリゾート
・ぴっぷスキー場
・サンタプレゼントパークマロースゲレンデ
❖ 旭川ベースで体験できる代表的なバックカントリーフィールド
・大雪山旭岳
・富良野岳
・富良野西岳
・十勝岳