北海道スキートリップの魅力を日本の代表的なリゾートとの比較から紐解く!
「日本に行ってみたい」という気持ちは固まりました。では、日本の「どこへ」行くべきでしょうか?
現在、全国各地に約500ヵ所のスキーリゾートがありますが、かねてより海外ゲストに高い人気を集めているのが、「北海道」「白馬」「志賀高原」「野沢温泉」といわれています。それはどうしてなのか? そのなかで北海道がNo.1のディスティネーションとなるのはなぜか。他のリゾートとも比較しながら、紐解いてみたいと思います。
北海道と並び、海外ゲストに人気のリゾートを分析
まず、北海道とともに海外ゲストに人気の3つのリゾートについて、その理由を考えてみましょう。
白馬
- ・白馬連峰のダイナミックかつ荘厳な景観
- ・HAKUBA VALLEYとして10ものスキー場が集合体となり、縦横無尽に滑れるスケール
- ・コンディション次第でいいスポットを選んで、シャトルバスで滑り回れる
- ・ゲレンデからのアクセスが可能なバックカントリー(BC)から、本格アルパインスタイルのBCまで楽しめる
- ・BCのガイドクラブも多い
- ・インバウンドWelcomeな山岳スキーカルチャーが浸透
志賀高原
- ・Shiga Kogen Mountain Resortとして、18のスキー場で構成されるメガスケールは日本最大
- ・横手山は標高2,307mで、そのパウダーは日本一のシルキースノーと名高い
- ・11月中旬から5月の連休までとシーズンが長い
- ・亜高山針葉樹の原生林や湿原は「うるわしの森」として森林セラピーでも広く知られる
- ・温泉に浸かる地獄谷の猿は「Snow monkey」として海外ゲストに大人気。これを目当てに志賀高原を訪れる観光客は数知れない
野沢温泉
- ・13の公共温泉(外湯)から生まれる「人もお湯もあったかい」といわれるような、情緒溢れる独自の温泉文化
- ・良質の天然雪がたっぷり降り積もり、そのシーズンも長い
- ・バラエティに富んだ斜面を持つビッグスケール、かつ機能的なスキー場
- ・ブナや白樺の美しい森でのツリーランが楽しめる
- ・旅館や民宿など日本らしい滞在が可能
- ・国の重要無形民俗文化財に指定されている情熱的な火祭り「道祖神祭り」が有名
人気の要因を分析すると?
白馬・志賀高原・野沢温泉の特徴から見い出される魅力としては、「雪の量や質」「滑走スケール感」「美しい景観」「温泉」などがポイントでしょう。その視点から北海道について考えると、すべてが揃っているといえます。他のリゾートを凌ぐ魅力は、こういったところに理由があるのではないでしょうか。
では、北海道がNo.1のディスティネーションといわれる理由は、どこにあるのでしょうか?
北海道が選ばれる理由
1. 空港からのアクセスがダイレクトにできる(成田・羽田空港から、新千歳・旭川空港へ)
志賀高原・白馬・野沢温泉とも長野県内のスキー場で、成田・羽田空港からJR長野駅まで新幹線や電車を利用し、さらに各リゾートへはローカル線やバスを乗り継いで……、とアクセスはかなり手間がかかります。一方、北海道は新千歳・旭川空港へ、成田や羽田から直行便が運航しており、さらに空港と札幌、旭川などの都市とも近いため、極めて便利で簡単です。時間を効率的に、快適に使えるというのは大きなアドバンテージです。
2. 雪の量・質とも圧倒的
北海道になぜこんなに良質のパウダーが大量に降るのか? 詳しくは、こちらの記事をご参照下さい。
北海道のパウダーは、本州とは水分量の違いからくるドライさ・キメの細かさ・軽さが違います。エリアにもよりますが、降り方としても、シーズンインの雪つきが早く、根雪が早くでき、シーズン中は総じて持続的に降ります。気温も安定的に低温のため、雪のよいコンディションが保たれやすいのです。
3. スノーリゾートと街が近いから観光も存分に楽しめる
北海道が本州のスキー場と大きく異なるのは、「都市滞在型リゾートライフ」が叶う点です。特に札幌と旭川は、産業都市としての高い機能性を持ちながら豊かな自然が共存し、街のすぐ近くにはたくさんのリゾートがあります。札幌や旭川にステイし、周辺の山々に日替わりのワンデイトリップができる。滞在期間で様々な山を滑ることができるうえ、アプレスキーや悪天候の日には近隣で観光や温泉、文化体験も楽しめる。北海道に継承されてきた伝統的なアイヌ文化にも触れることができます。こんなに欲張りに過ごせる場所は、日本おろか世界でも希少でしょう。
4. 志賀高原のSnow monkey・白馬の景観・野沢の温泉に勝る魅力がいっぱい
外国人ゲストは滑ることと同じくらい、日本の自然や文化を目的に訪れます。志賀高原といえばSnow monkeyが大人気、白馬といえばダイナミックなアルパインな景観、そして野沢温泉といえば温泉情緒。どれも魅力的です。しかし、北海道には、それをも勝る自然の魅力が詰まっています。例えば、キタキツネやクマ、蝦夷フクロウやタンチョウいった野生動物、富士山に負けない美しさの羊蹄山や大雪山系、そして温泉の数が日本一多いのは、実は北海道です。北海道なら、見たいもの、体験したいものが一度に全部楽しめるのです。
5. 海の幸・山の幸・ご当地グルメまで美食の宝庫
北海道ほど食が豊かな土地は、国内で他に見つかりません。四方を海で囲まれた北海道ならではの新鮮な魚介類や肥沃な大地で育つ野菜たち、清らかな水が生む美味しい日本酒・ビール・ワインなどのアルコール類。そして、ラーメンやジンギスカンなどのご当地グルメが、観光客の胃袋を喜ばせます。他では体験できないバラエティ豊かなグルメライフも満喫できるのです。さらに北海道ならではのお土産品もお忘れなく。北海道にはグルマンも大満足の、本当に美味しいお土産がたくさんあります。ぜひ旅の思い出にどうぞ!
6. BC(バックカントリー)へのアクセスがしやすい
札幌も旭川も都市でありながら、すぐ傍にはたくさんの山々が連なっています。クルマをちょっと走らせれば、雄大なBCエリアへ容易にアクセスできるのも北海道ならではの魅力です。例えば、札幌周辺にはサイズ感が最適なBC滑走向きの山が約30峰もあります。街から近くて便利なのに、秘境のような静寂なパウダーフィールドで過ごす時間は、きっと特別な思い出になるでしょう。けれど、バックカントリーへ出るときは必ずその土地に詳しい地元のガイドに引率してもらうことが重要です。北海道には外国語対応ができるBCガイドやガイドクラブも複数あるため、必ず利用することをお勧めします。加えて、天候不順により雪崩の発生が高まりやすいことから、その日の天候やコンディション等の情報を地元スキー場の事業者より確実に得た上で、滑走の判断をしましょう。
7. レンタカーで周遊も楽しめる
本州の一点集中型のリゾートと比べると、北海道には規模の大きなリゾートが点在している傾向にあり、周遊しやすいのも特徴です。広大な地理的条件からもクルマ文化が浸透しているため、道路事情も本州より発達しています。広くて走りやすい、直線の道が多く見通しもよい等に加え、インバウンドニーズからも外国語によるドライブサポートが充実しています。外国人ゲストでも安心してレンタカーで周遊できるのも、北海道ならではです。
8. 長期滞在やラグジュアリーステイなど、宿泊先には多彩な選択肢がある
北海道には長期休暇を使って訪れる外国人観光客が圧倒的に多く、彼らの旅のスタイルに合わせた長期滞在型の宿泊先が増え続けています。キッチンつきのコンドミニアムやレジデンスタイプの分譲マンションなど、暮らすように過ごせる多機能かつハイスペックなステイの選択肢が豊富です。これも本州にはまだない北海道の魅力の一つです。
9. 観光イベント・体験アクティビティがいっぱい
北海道はお祭り好きでも有名なところです。冬季は雪や氷を利用したイベントがたくさん開催されています。「さっぽろ雪まつり」はその代表格で、世界中から200万人以上が集まります(コロナ禍以前)。スノーモービルやスノーシュートレッキング、スノーチューブや乗馬、犬ぞり、凍った湖での釣りなど、スキーを履かなくてもリゾートで楽しめる体験アクティビティが、よりどりみどりです。
10. サービスのすべてが外国語で受けられる、申し分のないユニバーサル環境
インバウンドの受け入れ環境が整う北海道のなかでも、ニセコ一帯、特にニセコHANAZONOリゾートは驚きです。ゲストのほとんどが海外からのビジターで、世界各国から集まった外国人スタッフが勤務しています。リゾートで提供するすべてのサービスが英語対応可能で、英語が公用語といっても過言ではないほどです。さらに、韓国語や中国語、台湾語なども対応OK。看板やお店のメニューだけでなく、接客までも外国語が通じます。通りを歩けば、英語で普通に声をかけられる。それがもはやニセコの文化に。外国人が不自由さを感じることなく満足できる環境で、リゾートからは外国人ゲスト目線での情報発信やサービスオペレーションが行われており、最高のホスピタリティと安心が担保されている。それが他の国内リゾートを寄せ付けない不動の人気の大きな理由です。
このように北海道は本州のリゾートと違った魅力が思いつくだけで10もの理由が挙げられます。11から先は、ぜひ北海道を訪れて、あなたならではの視点でさらなる魅力を発見して下さい。